ガンプラ:ガンダムの旧キット、HG、RGを比較して見た。
今手に入る1/144のガンプラは旧キットとFG、HG、RG。全部比較して見ました。
種類の豊富な1/144スケール
[char no="1" char="ガンダム好き"]ガンプラには様々なスケール(大きさ)がありますが、中でも1/144スケールは色々な種類が存在しています。価格の手頃な「旧キット」「FG(ファーストグレード)」ミドルレンジの「HG(ハイグレード)」、最上位の「RG(リアルグレード)」です。[/char]
それぞれのグレードの違いを比較してみましょう。
パッケージ
まずはパッケージです。右上からFG、旧キット、HG。右下RGとHG(リバイブ)です。すでに箱の大きさや厚みが違います。イラストもそれぞれのグレードによって特徴があります。
パッケージにもコンセプトの違いが見られるのが面白いですね。
パーツ
ガンプラはパーツの進化が特徴的です。それぞれのグレードごとに見ていきましょう。
旧キット、FG(ファーストグレード)
ガンダムの総部品数は旧キット「42」、FG「44」とわずかに増えています。
ランナーの枚数は旧キットは2枚に対してFGは3枚(実際には2.5枚かな?)。これは造形やモールドの進化のためと思います。
パーツの造形は進化したものの色分けはされておらず、ガンダムの場合には白だけの単色です。ちなみにFGのシャア専用ザクはピンク、量産型ザクはグリーンのいずれも単色です。
HG(ハイグレード)
HGの総部品数は「91」まで増えています。パーツはしっかり色分けされており、箱を開けるとカラフルなパーツが現れます。
旧キットやFGは単色だったため、色分けされているパーツを見ただけでワクワクしてきます。
ランナーはスチロール樹脂3枚とポリエチレン(ポリキャップ)1枚の構成。旧キットの倍以上にパーツ数が増えました。ちなみにリバイブの方はビームサーベルの部品だけ別になったためスチロール樹脂のランナーが4枚になっています。総部品数は旧HGが「91」(コアファイターの分はのぞいています)リバイブは「88」と、ほぼ一緒ではありますが実は少しパーツの数が減っています。それでも可動領域が広がったというのはすごいですね!
RG(リアルグレード)
RGはパーツだけでなくシールにもこだわりが見られます。半透明だったりメタリックだったり、シールだけでもお金がかかってそうです。
ランナーはスチロール樹脂が8枚、ABS樹脂が2枚の合計10枚にもなっています。特に、ABS樹脂のランナーのうち1枚はPP樹脂も含まれており、これがRG特有の「アドヴァンスドMSジョイント」、多重インサート成型という特殊技術が使われたパーツです。今までのガンプラとは異なる内部フレームという解釈がなされたパーツです。
総部品数もHGの倍以上になり「207」。グレードが上がるにつれて作りごたえも上がってくるのは良いですね。ここまで、パーツの数が膨れ上がったのはHGではおまけ的な存在でしかなかったコアファイターまでもがしっかりと作り込まれているためかと思いますが、実はコアファイターの分は含まれていません。HGでコアファイターのパーツが含まれると、パーツ数は「100」になり、RGでは「226」にもなります。つまり、コアファイターだけで見るとHGではパーツ数「9」、RGでは「19」にも及びます。実物を見ればその違いは一目瞭然です。
HGのコアファイターは正直、余ったパーツで作ったようなクオリティです。
RGのコアファイターは、色分けもされしっかりとコアブロックにも変形できるクオリティ。個人的にはこのコアファイターだけで製品化できると思います。
このコアブロックがしっかりと、ガンダムの内部に格納されるのがRGのすごいところ。
子供の頃の夢が35年の時を経て叶いました。パーツと一緒に手を切り刻んで痛い思いをしてまで、改造に明け暮れたあの頃を思い出します。
これだけのクオリティを1/144のスケールに納めたバンダイの技術は恐ろしさすら感じてしまいます。1/144スケールにも関わらず、1/100スケールのMGのパーツ数に迫るのも無理はありませんね。
パーツ数を比較した表を見て分かる通り、特に外装部品に力が入れられています。つまり、ただ作るだけでほぼ完璧な状態で色分けされることを意味しています。塗装をするとすれば、ウェザリングやトップコート程度でしょう。
説明書・設計図
こどもの頃は設計図と呼んでいましたが、今ではモビルスーツの設定や物語などの解説も含まれているため、ただの設計図とは様相が変わってきました。説明書と呼ぶべきだと個人的には思っています。ガンダムについてはHGからB5サイズが用いられているので、100均などで売っているB5のファイルにきれいに収まります。しかし、HGながら量産型ザクやジムなどわりと初期に発売されたキットの説明書はA5サイズのものもあったりします。B5のファイルには収まるので特に問題はないでしょう。
旧キット・FG(ファーストグレード)
旧キットとFGの説明書はいたってシンプルなものです。
塗装のために色指定と設計図のみ。
HG(ハイグレード)
HGになると1枚ものですが、折りたたまれているので8ページ程度の冊子のような説明書です。
物語上の設定やデザインについての解説がされており、旧キットの説明書と比べるとカラフルで楽しいものになっています。
広げると1枚ものとわかります。
同じHGでもリバイブはまた雰囲気が変わっています。
設計図もCGが使われ、パーツの表現がよりリアルになっています。
RG(リアルグレード)
RGの説明書はもっと凝っていて、20ページの冊子になっています。
RGというグレードの説明から、組み立て方の基本説明がされており、パーツの説明なども細かくされています。
またリバイブのHG同様、設計図にCGが用いられており、複雑なパーツの形状をしっかり表現しています。
さらに、中ほどのページにはRGについての読み物もありみているだけで楽しい説明書になっています。
比較のまとめ
個人的には価格やクオリティなどバランスよくグレード分けされている印象です。旧キットやFGは安価な上、単色のキットなので塗装の練習にはもってこいだと思います。特にFGについてはモールドも細かいため練習のしがいがあります。HGは価格も手頃で大部分が色分けされているので「塗装とかいいから、とにかくガンプラを作りたい!」という人には最適です。アニメのポーズを再現したりして遊ぶのにも適していると思います。そしてRGです。1/144ではありえないくらい高価なキットですがそのクオリティは十分です。個人的にはもうここまでくると観賞用になります。「実物のガンダムってこうなんだろうなぁ」と妄想にふけってしまう出来栄えです。
ガンプラは自分のレベルにあったものを自由に選ぶことができるということですかね?
作り込めば作り込むほどに味わいをますガンプラ。次の週末にでも一つ作って見てはいかがでしょうか?
[char no=1 char="ガンダム好き"]RX-78-2 ガンダム (RG)の発売は2010年の7月。ガンプラ30周年を記念して発売されたキットです。常に進化を続けるガンプラから目が離せませんね![/char]